?自己破産
?任意整理
?個人再生
という3つの方法があります。
では,あなたは,このうちどの方法を選択したらよいのでしょうか?
結論として,私は,
まず?任意整理により借金を整理できないかどうか?
(それができない場合)次に?自己破産により借金を整理できないかどうか?
(それができない場合)最後に?個人再生により借金を整理できないかどうか?
という順番で検討していくべきと考えています。
では,どうしてその順番で検討すべきなのでしょうか?
とりわけ,どうして自己破産よりも任意整理を先に検討すべきなのでしょうか?
借金を整理する方法といえば,まず自己破産が思い浮かぶと思います。実際,裁判所への自己破産申立の件数は,近年ずっと非常に多い状態が続いており,借金の整理イコール自己破産といわんばかりに自己破産を勧める弁護士もいます。
しかし,破産という言葉にはどうしてもマイナスのイメージがつきまといます。また,自己破産は裁判所という国家機関に申し立てる制度ですので,あなたの名前が官報という政府の公報誌に登載されてしまいます。さらに,自己破産は法律上認められた制度ではあっても,借りたものは返すべきだというあなたの道徳的な気持ちに反する結果となります。
それだけではありません。今あなたが,自己破産して裁判所から免責の決定(簡単に言えば,あなたの借金をゼロにする裁判所の決定)を貰うと,次にあなたが自己破産しようとしても,次は免責の決定を貰うことが非常に困難になってしまう等の不利益を蒙ってしまいます。確かに,人生において2回も借金を整理する必要が生じること自体好ましいことではないですが,一度破産した後のあなたの長い人生において,どんな事態が生じるかは誰にも予測が付きません。いざというときに破産という選択肢を残しておくメリットは大きい筈です。
ですから,自己破産というのは最後の最後の手段と考えるべきです。国家機関のお世話にならずに,あなたの借金を整理できるのであれば,それに超したことはない筈です。このため,私は,いきなり自己破産をお勧めするようなことはしません。
この点,任意整理は,あなたの弁護士が,あなたと債権者との間で借金の減額交渉を行って,和解(示談)を取り付けるという方法であり,国家機関を関与させずに借金を整理できます。弁護士は,ほとんどのサラ金業者やクレジット業者が利息制限法という法律に違反する高利の貸付を行っていることから,あなたの今までの取引を最初から全て利息制限法に従った利率で計算し直し,その結果算出された金額まであなたの債務を減額するよう債権者と交渉するのです。
そして,減額交渉して和解をする際,弁護士は,たとえあなたが分割払いでしか支払えないという場合でも,債権者に利息を付けさせません。今までは,いくら返済しても利息の支払に充当されてしまって元本が一向に減らないと感じておられたと思いますが,せっかく弁護士を通じて任意整理の手続を行う以上,元本だけを分割して支払えばよいという形で和解をするのです。例えば再計算後の金額が30万円とすれば,これを返済能力に応じて毎月1万円ずつ30回払いとか,毎月1万5千円ずつ20回払い等の形で分割払いすることになり,そこに利息は付きません。(ちなみに,分割の回数は約50回?60回が上限となります。)
ところで,サラ金業者やクレジット業者と長期間取引を継続していたようなケースでは,利息制限法に従って計算し直した結果がマイナスとなる場合もあります。つまり,利息制限法違反の高い利息分を元本に充当していくと元本が全部消滅し,さらにマイナスとなっている場合です。これはいわゆる過払い(返し過ぎ)という状態を意味します。もし,このような過払いの状態になっている場合には,弁護士は当該債権者に対し,過払い金の返還を請求することになります。債権者が返還に任意に応じなければ,こちらから過払い金の返還を求める訴訟を提起して債権者に強く返還を迫ります。こうすれば,ほとんどの債権者が過払い金を返還してくれます。任意整理においては,このように債権者から返還された過払金で弁護士費用を支払ったり,再計算後も債務が残る債権者に返済したりすることができるのです。
但し,過払いとなっていると推測できるのは,年利約25%?29%のサラ金業者・クレジット業者と
? 現在まで8年以上にわたり,借入枠が50万円若しくはそれ以上の取引を継続している
? 最近6年以内に借入枠を増やしたことがない
という2つの条件を満たす場合です。
なお,?の取引期間は長ければ長いほど過払いとなっていると言えます。途中で一旦完済した場合でも数ヶ月のうちに取引を再開した場合は取引が継続していると評価できます。完済後ブランクが長い場合でも2回の取引期間を合計して8年以上であれば,条件を満たしていると言えます。
この他,あなたの債務を整理する方法として,個人再生という方法もありますが,個人再生は,通常の債務の他に多額の住宅ローンを有しているがその住宅にはどうしても居住し続けたいという場合を主なターゲットとした制度であり,それ以外の方にとってのメリットは,破産と比較した場合,ほとんどないと言ってよいと思います。
なぜなら,自己破産の申立をして免責決定を得られれば債務がゼロになるにもかかわらず,個人再生の申立をすると最低でも100万円を(原則3年以内に)債権者に弁済する必要があり,個人再生よりも自己破産の方が有利であることは一目瞭然だからです。
また,自己破産も個人再生もいずれも裁判所という国家機関における手続ですので,過去に自己破産して免責決定を得たことのある人が再度自己破産して免責決定を得るのが困難であるのと同様,過去に個人再生手続を完了したことのある人がその後自己破産して免責決定を得るのにも困難が伴います。これに対し,任意整理にはそのような困難は全くありません。このため,任意整理の方が個人再生よりも有利なのです。
以上のとおり,私は,あなたの借金を整理する方法として,まず第1に任意整理をお勧めします。そして,任意整理を行っただけではどうしても多額の債務が残ってしまうというようなケースでは,次に自己破産をお勧めします。さらに,住宅ローンを抱えておられる方については,個人再生も検討の余地があるでしょう。
本ホームページのタイトルからもお分かりのとおり,私は債務整理分野の中でも特に過払い金返還請求の分野に力を入れております。過払い金返還請求は,サラ金業者やクレジット業者からの「債権回収」と言え,多額の借金に苦しんでいるあなたにとって,何としてでも回収したい債権であり,私はそのように重要な債権をきちんと回収することが自分の使命だと考えております。
実は今まで,過払い金返還請求権は圧倒的多数の自己破産手続において見逃されてきました。破産者と取引の長かったサラ金業者・クレジット業者は,自己破産によって,過払い金返還義務を免れ,大きな利益を得ていたのです。しかし,一部の業者だけが利息制限法違反の高利の利益を得ることは,債権者にとっても決して好ましい状態ではない筈です。これに対し,任意整理手続では,取引期間の長短による債権者間の不平等を避けることができるというメリットもあるのです。
以下の条件に当てはまる方には,任意整理がオススメです。特に,?及び?の条件に当てはまる方の場合,「多額の借金を抱えていると思って弁護士に相談したら,借金を全部整理してくれた上に,最後にお金まで戻してくれた。」というようなことも起こり得るのです。
? 7?10年以上にわたり年利25%以上の高利で取引している業者が複数ある
? 最近5?6年間に大幅な追加借入(増枠)をしていない
? 自己破産には心理的な抵抗がある
? 自己破産のための弁護士費用は高くて準備できない
? 毎月3?5万円であれば継続的な返済が可能である
詳しくは,弁護士宮脇常亨にご相談下さい。


